2020年6月9日火曜日

おじいさんのお庭を手入れしたいお孫さん

祖父の家を引き継いだお孫さん、せっかくおじいさんが手入れをしていたお庭を自分でも手入れできるようにしたいと、剪定指導をすることになりました。

まずは剪定についての説明

ツツジの刈り込みをやってみよう
 刈り込みの多いお庭なので、刈り込みを覚えればほとんど自分でできるようになります。


ほら、初めてでもここまでできた
でも、刈り込み鋏は女性には重たいし、あれでなかなか技術の習得には時間がかかります。で、電動バリカンを使ってもらいました。

電動バリカンはコードを切ってしまうのが怖い。
コードを切らないようにする方法もお教えします。

「軽くて全然つかれな~い。楽しい~」と、喜んでいただけました。
来年は自分でやってみるとのことです。自分でできない高い所は私を呼んでください。
自分でやってみると、意外と奥が深くてたくさん疑問が湧きます。疑問が湧いたら何でも質問してください。

刈り込みの手順
1、軽く全体を手で振る
2、枯れ枝、逆さ枝、徒長枝、ヒコバエを取る
3、丸く刈り込む
4、もう一度手で振る
5、飛び出してる枝をもう一度刈り込む
6、切り口の固い所を少し輪郭の内側で外す
7、全体の濃さを整える
8、再度手で振ってゴミを綺麗に落とす

これが刈り込みの基本手順です。基本のはずなのに、現状はプロの庭師でもなかなかここまでちゃんとやりません。手間をかけて料金が上がるのを、お客様が嫌がるからです。でも、ここまでちゃんとやれば本当に綺麗になりますし、一年経っても形が崩れません。
料金がかかるのが嫌であれば、ご自分でできれば良いのです。自分でやれば、料金のことを気にせず納得いくまでできるのです。
ちょっと指導を受ければ女性でもできます。お勧めです!

2020年5月15日金曜日

里山デザイン(森の幼稚園くりくり・飯地テント村)



この一か月は「里山デザイン」な一か月でした。

中津川市蛭川の「森の幼稚園くりくり」では、枯れ木の伐採をして、子どもたちの安全確保のためのお手伝いをさせていただきました。それと共に、子どもたちが遊びやすいような場にするために、園路作成の提案や、伐採した丸太を使っての遊具の提案をさせていただきました。

森の幼稚園くりくりFacebookページ
https://www.facebook.com/inochimori.kurikuri/

画像に含まれている可能性があるもの:木、植物、屋外、自然



画像に含まれている可能性があるもの:木、植物、屋外、自然
「森の幼稚園くりくり」こんな森の中で幼稚園を開園しています



 恵那市飯地町の「飯地高原自然テント村」では、竹で覆われた山林を、どうデザインしたら良いかという相談を受けました。

「飯地高原自然テント村」HP
https://iijitentomuracamp.localinfo.jp/

<施工前> 人の入れないような竹藪でした
 竹藪をかき分けて中に入ると、その中には貴重な広葉樹の芽生えがたくさん見られました。枯れ木を伐採し、竹をコントロールできれば、ここが美しい森に生まれ変わると確信しました。周辺の竹は残し、そこから3m部分は1mを残して伐採し、中心部分は完全に伐採するという提案をしました。そうすることで周辺部分だけに竹を残すことができます。

<施工後> 森は生きています。これで完成ではありません。
 竹と枯れ木を伐採し、切った丸太は刻んで園路の境に置いていきました。これでとりあえず人が入れるようになりました。今後は水路を整備したり、木に名札を付けて、お客様に楽しんでもらえる空間を作っていきたいと考えています。

庭や森は生き物で構成されています。常に成長を続けており、完成ということはありません。テント村には今後も月一回づつ入って管理をし続けていきたいと思っています。

2020年4月17日金曜日

新型コロナウイルス対応

岐阜県にも緊急事態宣言が発令されました。
庭仕事は基本的に人と濃厚接触をする仕事ではないので、通常営業を続けます。
強いて言えば、10時や3時にお茶を出していただく時に多少の接触をしてしまうことがあるかもしれません。
そういうことがないように、当分の間お茶を頂くことを断ることがあるかもしれません。
その点ご容赦ください。

2020年3月12日木曜日

高木の松の剪定

本日は中津川市落合、室町時代から続くというお宅の樹齢何百年の古~い松の剪定。
何年も放ってあったこともあり、大きく伸び切っています。
古木なので、小枝にも力がありません。
中までしっかりと日を当ててやらなければ元気にならないと思われます。

施工前
後ろの田んぼを日陰にしてしまいます。

施工前
二段梯子でやっと届く高さ。
幹の太さにも注目。直径で大人二人分。

施工後
今回は葉むしりもせず、とにかく小さく縮めることに専念しました。
でも、これだけの大きさですから、2人がかりで2日かかりました。
内側からたくさんの小芽が出てきてくれたら良いのですが。
先祖から受け継がれてきた長寿の古木ですから、元気になってほしいと思いました。

2020年2月28日金曜日

移植・植栽作業

恵那市長島町のお宅、住宅建て替え工事に伴い、移植やら植栽やら。
「これとこれをこっちに移して、これとこれは買ってきて植えて」と、完成後も「やっぱりこれはこっちへ移して」と何やら色々やりました。

最初の完成

やっぱ変更
 簡単そうに見えて移植や植栽はなかなか大変なんですよ。
石垣やブロックの近くは砕石で締めてあって、木が植えられる状態ではないんです。
また、それ以外の場所も岩盤であったり赤土であったり、そのまま植えることはできません。
そのまま植えてもすぐに枯れるのが落ちです。植物にとっては日当たりと水と土が命なんです。
石を掘り上げて、増し土をして、バーク堆肥やバーミキュライトで土壌改良をしました。
そして有機肥料を入れて根に栄養をあたえました。
土壌PHを計ると表面は中性寄りですが、根が張る部分はかなりの酸性寄り。植える木によっては灰を混ぜてPHを上げます。

井戸の蓋もお風呂のプラスチックの蓋を掛けてあったので、それでは寂しすぎると、竹で作りました。

竹で井戸蓋
気に入った庭にするためには色々と変更もあるでしょうが、できる限り対応していきます。施主さんからも喜んでいただけて良かったです。

2020年1月27日月曜日

刈り込みのコツ

関東での修行時代、「刈り込みは形だ」と散々口酸っぱく教わってきた僕は、それに違和感を感じ続けていました。
確かに形は大事です。「形」というのは、綺麗に丸くすることや、円柱型にすることを指しています。形が良いということは、太陽の光をまんべんなくあびることができ、そういう意味で大事なことです。
刈り込みで形以上に大事なことはが、他にもいくつかあると思っていました。

イチイの刈り込み前
 刈り込みの手順として、最初にぜひともやりたいことは、熊手などで軽く叩くことです。
それによって絡んでいた枝などが外へ出てきます。また、蜂の巣などがあった場合に中から蜂が飛び出して来るので危険を回避できます。

そして、まずは枯れ枝を取ります。刈り込みを続けてきた木は、必ずと言っていいほど中が枯れ込んでいます。枯れ枝を取るだけで風通しが良くなり、陽の光が差し込みやすくなります。また、枯れ枝は固くて、他の枝と擦れ合うことで、他の枝も枯らしてしまう原因になります。また、枯れ枝は病害虫の原因にもなりますので、枯れ枝を取る作業は時間がかかりますが非常に大事です。

次に方向の悪い枝を取り払います。方向の悪い枝を取ると、穴が開いてしまうことがありますが、一時的に空いてしまったとしても、また塞がることが多いので、穴が開くことを気にせず、思い切って取り払います。どうしても不格好になるような逆方向の枝は、涙を飲んで残しますが。

次に頂点を決めます。どの位の高さが良いか、その場所の環境と、その木の状態から決めます。
それから横幅をどこまで削れるかを決め、頂点と横幅を曲線で描くように刈り込んでいきます。

しかし、これで終わりではありません。刈り込み後の木を全体に叩いてゴミを落とします。そうすると、輪郭線の内側に隠れていた枝がもう一度出てきます。それを再度刈り込みます。

次に、切り口の太いところは、輪郭線の内側で切り戻します。かなり太い枝があったら、それは途中で止めると反発しますので、元から外すようにします。
そして、もう一度木全体を払ってゴミを落とします。内側に引っかかっている枯れ葉や切ったばかりの枝が残らないようにします。これも病害虫を避けるためでもあり、風通し、日当たりのためでもあります。

イチイの刈り込み後
こちらが刈り込み後の写真です。
僕は多少の凸凹があったって良いと思っています。凸凹を直す時間があったら少しでも枯れを取る方に時間を割きたいのです。
「刈り込みは形」と教わってきましたが、僕の思う刈り込みのポイントは「濃さ」だと思っています。うっすらと木の反対の風景が見えるような濃さが理想です。
これが、光と風が程良く差し込む状態であり、木にとって健康的な状態なのだと思っています。

このうっすら光が差し込む濃さを作るためには、枯れ枝を取り除くことや、逆さ枝や太い枝を取り除いてあること、きれいにゴミを払っていること、そして程良い深さに刈り込んでいる必要があるのです。
「刈り込みは形」=「見た目重視」ではなく、「刈り込みは濃さ」=「植物の生育重視」でありたいと考えているのです。
庭師の中には刈り込みを舐めた発言をする人がいますが、僕は庭師修行の中で、刈り込みを覚えることは、樹木の手入れの真髄に触れる第一歩であると思っています。

刈り込み鋏を使うもよし、電動やエンジントリマーを使うもよし、最近では充電式電動トリマーも販売されています。どれもお勧めです。
一般の方も、ぜひとも実践してみてください。

2020年1月26日日曜日

ヒドツバタゴ(なんじゃもんじゃ)剪定

「ヒトツバタゴ」は「なんじゃもんじゃ」とも呼ばれ、東アジアの中国や韓国にはありますが、日本には対馬とこの東美濃地域にしか自生していない珍しい木です。
日本列島が大陸と地続きだったことの証なんだとか。
私の住む恵那市笠置町の笠置山で、大正時代に本州ではじめて発見された木が、今も天然記念物としてご存命です。
この東美濃地域では、かつてこのヒトツバタゴを植えるのが流行った時期があったらしく、どのお宅のヒトツバタゴも皆大木に育っています。

今回は、大きくなりすぎたヒトツバタゴを、できる限り小さくとのご依頼です。


こういう大木の剪定は、なるべく根本に近い芽のある所で切ります。
芽のない所でブツ切りにすると、枯れ込んでしまう可能性があります。
根本側にたくさんの小枝があるように見えますが、陽の当らない根本側はすでに枯れていることが多いのです。
なるべく小さくと言われても、上の方しか芽が無ければ、低くできないか元から切るしかありません。
ここら辺がかなり難しい所です。
見ての通り、10段梯子でやっと下枝へ届く程度なので、登りこんで.切りますが、危険な作業であることも難しい所の一つです。


で、これが施工後です。だいぶ小さくなりました。
しかし植物の手入れは生き物ですので、実はこれで終わりではありません。
工業製品とは違って育つものです。
これから春になって芽が吹いてきて、その様子を見なければなりません。
枯れてくる部分もあるかもしれませんし、陽が当たって内側から新たな芽が吹いてくるかもしれません。
一年後に、どんな様子になっているかが楽しみです。